犬のアレルギーが増えている!原因と症状&予防法

最近では犬のアレルギーがとても増えています。

動物の体にも人間と同様に、体内に侵入する異物を取り除くために免疫が
備わっていますが、本来は無害なはずの食べ物や環境要因に過剰に反応して
体に症状として出るのがアレルギーです。

このアレルギーのメカニズムは全く人間と同じですが、アレルギー体質の犬は、
皮膚のバリア機能が低下しやすくなるため、皮膚病として症状が出やすいのです。

アレルギーの発症の引き金となるのは、食物、ハウスダスト、カビ、ダニやノミ
など様々ですが、生活環境や食生活の変化やストレスなどで、本来の免疫力が低下
することもアレルギーになりやすくなる原因となります。

そのため室内で飼っている犬はアレルギーになりやすいといえます。
また、アレルギーが原因によって症状がでた皮膚病は、免疫機能の低下を伴うため、
治りにくいのが特徴です。

犬がなりやすいアレルギー性の皮膚炎は主に3つがあります。
その特徴や症状、原因を知って早めの治療と予防をしましょう。

アトピー性皮膚炎

■アトピー性皮膚炎の特徴と症状
アレルギー性皮膚炎のなかでも、そのひとつであるアトピー性皮膚炎は最近とても
増えており、アレルギー性皮膚炎の大きな割合を占めています。

特に生まれつき遺伝的にアトピー性皮膚炎になりやすい傾向のある犬の種類があり、注意が必要です。

■【アトピー性皮膚炎になりやすい犬種】
●柴犬●シーズー ●シェットランドシープドッグ●ゴールデン・レトリーバー●ララブラドールレトリーバー●ウェストハイランドホワイテリア

また、生後6ヶ月から3才くらいまでの子犬から若い犬に発症しやすいのが特徴です。

激しいかゆみを伴うためとても痒がります。皮膚の赤みや発疹などの症状が、
お腹や足、顔などの部分的ににみられるようになります。
しかし長期間かかっていることにより悪化すると症状が全身に広がって
しまうこともあるので早めの対処が必要です。

■アトピー性皮膚炎の原因
遺伝的な要因にプラスして、ダニ、ハウスダスト、カビ、花粉などのアレルゲン
が引き起こす原因となります。
室内犬がアトピー性皮膚炎になることが多い理由は、これらのアレルゲンに
触れる機会が多いことが原因です。

■アトピー性皮膚炎の治療と予防
基本的にはかゆみや炎症を抑え投薬治療が中心となります。
また新しい治療法としては、アレルギー体質の改善とアトピー性皮膚炎の症状を
和らげる効果のあるインターフェロン療法も注目されています。

また低下した皮膚バリア機能を補うためにセラミドなどの保湿剤で、外部からの
皮膚へのアレルゲンの侵入を防ぎ、症状の悪化を防ぎます。

そして、アレルゲンとなるものを特定し原因の除去をすることがポイントです。
特にダニはアレルギー疾患の最大のアレルゲンであるといわれています。

もしアレルゲンがダニである疑いが強い場合、犬の生活環境の中でダニ対策
を徹底することが大切となります。

犬の寝る場所はもちろんのこと、床やソファなど犬が触れる場所の掃除を
こまめにするとともに、室内の湿度に気をつけダニは繁殖を防ぎましょう。

食物性アレルギーの皮膚炎

■食物性アレルギーの皮膚炎の特徴と症状
ドッグフードを毎日食べている犬に多く発生する傾向があるのが食物性アレルギーです。
ドッグフードに含まれているタンパク質や炭水化物がアレルゲンとの関連性が高いと
されており、毎日同じ種類のドッグフードを食べていることで発症の可能性も高くなる
傾向があるようです。

他のアレルギーとの見分けは、まず口のまわりなど食べ物が触れたところや、目のまわり、耳の奥の部分などの体の内側から赤みや発疹がみられた場合、またその部分をかきむしっている場合は食物アレルギーを疑う必要があります。

最初の部分的なサインを見逃すとアトピー性皮膚炎とも症状が似ており、併発しているケースもあるため見分けがつかなくなることもあります。

■食物性アレルギーの皮膚炎の原因
食物性アレルギーの原因は牛肉や鶏肉などの肉類、大豆、卵、乳製品、小麦など
数多くあり様々です。ドッグフードとの関連性が高いことはわかっても、
どの食物がアレルギーの原因となっているかを調べるのは簡単ではありません。

しかし、食物性アレルギーはその原因を特定しない限り治療が難しいため、
獣医さんと相談しながら根気強く取り組むことが大切です。

■食物性アレルギーの皮膚炎の治療と予防
まず獣医さんの指導のもと、アレルギーの疑いがある食物を外した食事を
一定期間与えるという除外診断を行います。
もしそれでアレルギー反応がなければその食物を含まない食事を与える
食事療法を続けます。

ドックフードを新しいものに変える時や、おやつを与える時は、特にアレルギー
反応がないか注意深く観察することが大切です。
また、ドッグフードをアレルギーが出にくいラム肉などを使用したアレルギー
対策のものにすることで、ある程度予防が可能で体質改善にもつながります。

ただし基本的には何でも食べれることが犬にとってもいいことなので、
過剰にアレルギーの予防をする必要はなく、症状が出た時の対処と考えた
方がいいでしょう。

ノミアレルギー性皮膚炎

■ノミアレルギー性皮膚炎の特徴と症状
アトピー性皮膚炎と並んで多いのがノミアレルギー性皮膚炎です。
アトピー性皮膚炎が室内飼いの犬に多いのに対して、ノミアレルギー性皮膚炎は
外飼いの犬に多く発生します。

犬の体に寄生するノミにアレルギー反応を起こすため、ノミが寄生しやすい背中からお尻、しっぽの付け根にかけて症状が出る場合が多くあります。

その範囲に、赤いポツポツの発疹や脱毛があらわれた場合はノミアレルギーを疑ってみます。実際にノミがいる場合は間違いなくノミアレルギー性皮膚炎と判断できますが、ノミが見つからない場合も多いので注意が必要です。

■ノミアレルギー性皮膚炎の原因
外をを散歩時にノミを野良猫と接触することでもらうことが多くあります。
また、猫と同居している場合にもノミをもらう可能性が高くなります。

ノミが発生しやすい季節は一般的には春から夏にかけてですが、最近では
暖房で住宅環境が整っているため、冬でもノミが発生します。

ノミアレルギーは、ノミにかまれた時の唾液ばかりだけではなく、ノミのフンや、
死骸が犬の皮膚から体内に入ってアレルギー反応が起こるケースもあります。
黑い点のようなノミのフンや死骸が皮膚についたら注意が必要です。

■ノミアレルギー性皮膚炎の治療と予防
まず、体に寄生しているノミを駆除することが一番大切で、
ノミ駆除と並行して他の皮膚炎と同様にかゆみや炎症を抑えるための
投薬治療を行います。

ノミを駆除するには、動物病院で処方される皮膚に垂らすタイプの薬が
即効性がありおすすめです。
最近ではノミの卵や幼虫の発育まで阻止する効果があり、確実性のある
ノミ対策が可能となっています。

犬にノミが寄生していた場合、見つけたノミは氷山の一角であると考えられます。
犬が過ごしている場所のノミ駆除を徹底して行ってください。
また、猫や他の犬が同居している場合は、一緒にノミ駆除を行ってください。

ノミの駆除薬は一度だけではなく定期的に使用することで、ノミアレルギー性
皮膚炎の予防効果があります。

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