カビの種類はなんと500種類もあります。
そして、空気中にはたくさんのカビの胞子や菌糸が浮遊しているのです。
それらを吸い込んでしまうことで喘息や気管支炎などの病気にかかってしまうこともあります。
怖いことに体の抵抗力が弱くなっていると、
内臓にカビが生える内臓真菌症という病気になる原因にさえなります。
湿気の多い場所はカビの温床になりやすく、家はもちろんのこと、
人間にも健康上悪い影響を与えます。昔の住宅は木や紙の建具が湿度を吸収、調節していましたが、
現代の建具や高気密化の住宅様式の変化が、結露の原因にもなっているのです。
その結露がカビの発生、繁殖の原因になりますます悪循環となってしまうのです。
結露の発生しやすい環境がカビを生む
寒い冬の時期は、冷蔵庫のように冷えた外気と、
暖房のはいった部屋の空気の温度差はそうとうなものになります。
部屋の温かい空気が冷えた窓や壁に触れて温度が下がり、
空気中の水分が水滴になったものが結露です。
また、夏であっても外の暑い空気と、室内のエアコンで冷やされた空気の
温度差でも同じように結露ができます。
最近まの高気密住宅は快適なはずなのですが、室内に余分な水蒸気をためて、
カビや結露が発生しやすい環境となってしまうのです。
特に浴室や台所など、換気や日当たりが悪い部屋などの壁に黒ずみを見つけたら
それはもうカビの発生サインです。
壁の中の腐らせる壁内結露に注意
気密性が高いことで起こりえる問題は室内だけではありません。
結露の水分で壁紙がはがれたりするだけではなく、その内側の建材が腐る原因にもなります。
家の基礎部分の問題にはなりますが、普段目に見えない壁内結露が原因となります。
特に注意したいのは日当たりの悪い北側の浴室や台所です。
浴室は入浴中は湿度が高く飽和状態となるため浴室のタイルに結露が発生しますが、
湿気は壁の隙間にも入り込み、これが壁内結露となるわけです。
また、壁の間には断熱材が挟み込まれていますが、断熱材の種類によって、
吸湿性のない断熱材を使っていた場合、壁の中に発生した結露はどこにも吸収されることがありません。
断熱材の詰め込み具合によっても違いますが、隙間があれば必ず結露が発生し、
その水分が家の基礎部分を腐らせる原因となるのです。
結露が発生しやすい場所のの配置を考える
室内結露は、放っおくと壁がカビで黒ずんできます。
もし結露の水滴を見つけたらそのままにせず、すぐに拭き取るくせをつけましょう。
特に温度差が発生しやすい窓とその周辺に注意する必要があります。
家具の置き方についても、壁にぴったりつけるのは避ける必要があります。
風の通り道がないため湿気の逃げ場がなく結露の発生しやすい場所になってしまいます。
押入れの中や普段日に当たらない場所は家具や収納物の下にすのこを置いて、
奥側の壁から5㎝ぐらい離しておくことで風の通り道をつくる配慮が必要です。
室内の空気を入れ替えることが大切
カビが発生する原因のほとんどが湿気です。
しかしカビの退治に薬剤を使用することは人に安全とはいいきれません。
それよりも日頃から部屋の温度が上がり過ぎないように配慮すること、時々窓を開けて部屋の空気の入れ替えをすることが大切です。
特に湿気が発生しやすい浴室、台所、トイレはこまめに換気を行う必要があります。
換気扇がついているなら有効に活用しましょう。
目安としては、浴室の入浴後は換気扇なら30分~1時間、
窓を開けて換気をするとしたら2~3時間が必要です。
カビの好む環境をつくらない
カビの好む条件は、20℃~35℃の室温で,60%以上の湿度があり、
カビの餌となるものがあることの3つです。
そういう意味では浴室は一番カビが多く発生する場所です。
また、浴室においては人の垢や石鹸カスがカビの大きな栄養源となります。入浴の際に飛び散った石鹸の泡や、浴室に付着した垢はうっかりしがちですが、見た目に見えなくても使用後に軽く洗いながすだけでもカビの発生を抑えるのに効果があります。さらに面倒でなければ入浴後に浴室の水滴を拭き取ってしまうのが一番効果的です。
また、手垢や壁紙の糊もカビの栄養源となるため、リビングの壁や天井も時々拭き掃除をすることが効果あります。そして窓の結露はこまめに拭き取りサッシの排水溝も常に綺麗にして
水を排出しやすくしておこくとが大切です。
台所も煙が出ない料理をしても必ず換気扇を回したり、
窓をあけるようにして台所まわりの水分も残さないようにしましょう。
もしカビが発生してしまったら掃除機で吸い込んだりするのは避ける必要があります。
掃除機でカビを吸い込んだ場合、排気口からカビの胞子が撒きちらかされるからです。
消毒用のアルコールや市販のカビ取り剤で拭き取るようにしましょう。
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