赤ちゃんのスキンケア アトピーケアのポイント

アトピーの赤ちゃんのスキンケアの基本は、体の汚れを落として清潔に保ち、
保湿をしっかりして肌の水分を保つことにあります。

赤ちゃんがアトピー性皮膚炎になると、もともと皮膚が薄い上に、
表皮の一番上の層にあるセラミドが不足するため外部からの刺激物の侵入を
防ぐバリア機能が低くなっています。

想像以上にデリケートで、普通の子ならなんでもない汗や食べ物汚れであっても刺激になってしまい、炎症や細菌の感染症も起こしやすいのです。

お風呂でのスキンケア

赤ちゃんのアトピー性皮膚炎においては、毎日の基本的なスキンケアがとても大切です。
スキンケアの基本は一日一回のお風呂で体の汚れを落とすことが基本となります。
しかし、清潔にすればいいからといって、石鹸で何度も洗ったり、
タオルでゴシゴシこすったりすると、本来皮膚を守るための皮脂が落ちてしまい
ますます過敏になってしまいます。
清潔さにこだわるあまり洗いすぎにならないように注意してください。

●お湯の温度のポイント
お湯の温度が40℃以上になると皮脂が落ちやすいうえ、かゆみを感じる原因となりやすいため
ぬるめの37~38℃ぐらいが適温です。
この温度は大人がつかるとかなりぬるく感じますが、これは羊水の温度で赤ちゃんにとっては
一番気持ちがいい温度なのです。
一度温度計で測ってみてお湯の温度を肌で覚えておくようにするといいでしょう。
湯冷めが心配かもしれませんが、お風呂から上がったあとしっかりと温かくしておけば
その心配はありません。

赤ちゃんの入浴

●石鹸洗いのポイント
石鹸選びについてですが、アトピーの赤ちゃん用の無添加石鹸があるのでおすすめです。ただ「ベビー用石鹸」とだけうたったものの中には化学成分が含まれている場合もあるので注意が必要です。
ただ、低刺激の無添加石鹸だとしても実際に試してみて、赤ちゃんに合わないようであれば別なものに変えてみることも必要となります。

また薬用石鹸は消毒用なので毎日のスキンケアとしては使うべきではありません。皮膚の症状がひどく医師から指示された時以外は使わないようにしましょう。

●シャンプーのポイント
シャンプーについても石鹸と同様、赤ちゃんによって合うものと合わないものがありますが、
いずれにしても無添加シャンプーを選択することが大切です。
アトピーの赤ちゃんの場合、頭皮が脂漏性湿疹になっているケースもあり、
石鹸では汚れが落ちにくいため、髪を洗う時にはシャンプーを使う必要があります。
しかし、シャンプーの回数が多すぎると頭皮の皮脂を取りすぎとなるため
頭皮の状態に注意しながら週に2~3回洗うようにします。
またシャンプーを使う場合はよくすすぐことが大切になります。
汚れがひどくなければシャンプーを使用するまでもなく、お湯で洗うだけで
十分な場合もあります。

●洗い方のポイント
洗い方についてもできるだけ肌に刺激を与えないように気をつけなければいけません。
特に、スポンジやタオルを使うと刺激が強すぎるため、石鹸をよく泡立てて
その泡を手に取り、お母さんの手でやさしく洗ってあげてください。

保湿のスキンケア

保湿ケアは乾燥してバリア機能が低下した、皮膚の水分を保湿剤などで保持し、
しっとりとさせることです。
また、皮膚の上に膜をつくって水分が失われないようにするという意味もあります。

また、特にアトピー性皮膚炎の赤ちゃんの皮膚は水分が少なく乾燥しがちになります。
皮膚が乾燥していると汗や汚れなどの刺激物が侵入しやすくなり、トラブルの
原因となるのです。

赤ちゃんの手

保湿のスキンケアは保湿剤を使うことが基本となりますが、その効果は生後赤ちゃんの皮膚に保湿剤を毎日塗るとアトピー性皮膚炎になる発症率を30%も減らすことができたとの報告もあります。このように保湿剤には表面をしっかり保護する役割があるのです。

保湿剤を塗るタイミングとしては、朝起きた時と、お風呂上りが基本です。お風呂上りの後、すぐに保湿をしないと皮膚の水分はどんどん失われていきます。体を拭いた後、10分以内に塗るのがポイントです。その他、外出の前後や寝た後など、こまめに塗ってあげましょう。

病院で処方される副作用のない保湿剤の代表はワセリンですが、
どの保湿剤を選択したらいいかわからない場合は、一度病院で相談してみることをおすすめします。

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