赤ちゃんの夜泣きはいつまで?|夜泣きの原因と卒業のヒント

赤ちゃんが生まれて幸せの絶頂の中、いよいよ子育てが始まります。
大きな幸せと同時に誰しも子育ての苦労も同じく経験します。

赤ちゃんのおねんね

乳児(0~2歳)の育児で辛く大変だったことについて育児体験談のアンケートをしたところ、第一位は「夜泣き」で、なんと4分の1の25%が大変だったと回答しています。

寝たと思って安心してもすぐに起きてしまう…
抱っこをしていないとなかなか寝てくれない…
やっと寝てくれたと思うと突然の大泣きでびっくり飛び起き…

そんなこんなで30分~2時間おきに朝まで夜泣きが続くこともあり、
心労とともに睡眠不足も相まってその悩みはとても大きなものだと思います。

しかし夜泣きは病気ではありませんし、赤ちゃんの機嫌が悪いわけでも、
ママの育て方が悪いわけでもありません。

今までお腹の中にいた赤ちゃんが、外の世界で生きていこうとがんばっている
証しなのです。
赤ちゃんは夜泣きの過程を経て外の時間に馴染んで成長していくものなのです。

赤ちゃんはなぜ夜泣きをするの?

夜泣きの原因については、お母さんの生活習慣や育児の仕方にあるとか、
赤ちゃんの睡眠サイクルの狂い、刺激やストレスなど様々なことがいわれています。

原因について明確には解明されていないようですが、ここでは一つの仮説としての
原因をあげてみたいと思います。

話は赤ちゃんがお腹の中にいる時のことから始まります。
妊娠初期にはほとんど眠って過ごす赤ちゃんですが、妊娠がすすむにつれて
だんだんと起きている時間が長くなります。
起きている時間が長ければ、お腹の中で赤ちゃんがよく動くため、
それが胎動として感じられるようになるのです。

胎動が盛んだと感じる時間帯は人それぞれで、昼間はお母さん自身が動いているため
あまり感じにくいということもあるかもしれませんが、
胎動が一番盛んなのは夜の就寝時という意見がわりと多いようです。
おそらく赤ちゃんにとっては、お母さんが安静にしている就寝時が一番活動しやすいのでしょう。

つまりこういうことです。
生まれる前は真っ暗なお腹の中で、動きやすい夜が赤ちゃんにとっての
活動時間だったのですが、生まれたとたんに今まで経験したことのない明るい世界に出され、
お腹の中にいた時と活動時間のリズムが逆転してしまうのです。

夜泣きは、赤ちゃんがその大きな変化に慣れようとして一生懸命がんばっている証し
なのではないでしょうか。

赤ちゃんと大人に睡眠の違いはあるの?

睡眠のメカニズムは、誰でも持っている体内時計に大きくかかわっています。
機械の時計に頼らずとも、人間は一日のリズムを体内時計で刻むことができます。

昔、時計が無かった時代のように、自然に夜になると眠たくなって睡眠に入り、
朝になると目が覚めます。

理由はわかりませんが、人間の体内時計の1日は地球の1日である24時間より1時間長く、
25時間周期であることがわかっています。
そして、その1時間のずれを修正するリセットスイッチが備わっていて、
毎朝、太陽の光を感じることでスイッチが入り、体内時計の同期をとっています。

しかし生まれてまもない赤ちゃんには、このスイッチの機能がありません。
生まれる前は真っ暗な世界で過ごしていた赤ちゃんです。
生まれてすぐは、もといた世界と同じように昼夜の区別なく生活をはじめます。

しかも赤ちゃんにとっての1日は25時間周期のまま調整されないため、
だんだんと地球の1日とのずれが生じ、昼夜逆転も起こりやすいのです。

生後3〜4ヶ月ぐらいからスイッチの機能が働きだして、約6ヶ月ぐらいで
同期のリズムが安定するといわれています。
この時期に、朝と夜の変化による体内時計のリズムを作ってあげることが大切となり、
6ヶ月になってもうまくスイッチの機能が働かない場合に、
夜泣きもひどくなると考えられるのです。

赤ちゃんの夜泣きはいつ卒業するの?

くる日もくる日も夜泣きが続くと、この辛い日がいつまでもずっと続くような気がして
不安になるものです。

その辛さと不安の真っただ中にある今一番知りたいことは、
「夜泣きはいつ卒業するのか」ということだと思います。

夜泣きはいつかは終わるのでしょうが、それはいつ頃なのでしょうか。
個人差はあるとしても、具体的な時期の目安としては、立って歩けるようになった
頃からだんだんとおさまっていきます。

立って歩けるようになる時期も個人差があり、早い赤ちゃんは10ヶ月頃からで、
遅い赤ちゃんでも1歳半くらいにはひとり歩きができるようなります。
赤ちゃんの夜泣きも、多くがこの時期の1歳半くらいにおさまってくるのです。

立って歩けるようになる時期と、夜泣きが終わる時期との関連性には
大きく2つの理由があります。

一つには立って歩くことの運動量です。
今までは寝ていることが多かった生活から、自分の足で歩くようになると
運動量はだんぜん多くなります。
そのため体の疲れから夜にコテンと寝れるようになるのです。

もう一つは昼間に浴びる太陽の光の量です。
一人歩きができるようになると運動量が増えると同時に、行動範囲が広がります。
必然的に屋外でも太陽の光を多く受けるようになるわけですが、
そのことに反比例して、暗くなった夜にはメラトニンという眠りを誘うホルモンが
分泌されます。この睡眠ホルモンの分泌量は、光の変化で調整されるのです。

ここまで読んでもうお気づきかもしれませんが、夜泣きを卒業することは
赤ちゃんがお腹の中にいた時の真っ暗な環境から、昼と夜がある生活への
適合が関係しているのです。

このように赤ちゃんは夜泣きを卒業していきます。
もし少しでも早く卒業してほしいなら、昼と夜の区別をはっきりするなどの
生活の工夫をすることで体内時計のリズムを作ってあげることが大切となるでしょう。

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