赤ちゃんのアトピー性皮膚炎をこじらすと、しょっちゅうひっかいて、
場合によってはその部分に血がにじんでいることさえあります。
赤ちゃんの皮膚がボロボロになっているのを見るのは、母さんも不安で辛いことだと思います。
湿疹になった部分をひっかくと皮膚のバリアの役割をしている角層がはがれてしまうのでアレルゲンや細菌類が侵入しやすくなってしまいます。また、ひっかき傷に反応してサイトカインといわれる物質がたくさん出るため、皮膚の状態はますます悪くなり炎症をおこしたりします。
赤ちゃんにとっては一度ひっかき始めると、ひっかくこと自体が気持ちよくなって止めることができなくなるのです。
かゆみを減らすためには
赤ちゃんがひっかく理由は単純に「かゆいから」です。
かゆみは、ひっかいている時はおさまるし、イライラした気持ちも
ひっかくという行動で発散することができるのです。
お母さんとしては、ひっかくともっと悪くなるのではと心配で
どうにか説得しようとしますが、かゆみは大人でも我慢することができないと思います。
そこで、アトピー性皮膚炎の強いかゆみをなくしてしまうことは難しいですが、
減らすための工夫をしてあげることが大切となります。
■汗や汚れ、衣類など皮膚へ刺激になるものを除く
汗や汚れをこまめに拭いてあげたり、洗うことで取り除き、
肌に刺激があるセーターなどは着させないようにします。
肌を洗うときには石鹸やシャンプー、衣類は洗剤が刺激になる場合もあるので
赤ちゃん用のものを選ぶことが必要です。
■体を温めすぎない
室温が高かったりお風呂で体が温まりすぎると、かゆみを強く感じやすくなります。
室温はやや低めにしたり、お風呂のお湯はぬるめにするなど工夫をします。
また、赤ちゃんが寝付くまでは布団をかけ過ぎないなどの点に気をつけます。
寝ている時はどうしても体温が高くなりかゆみがでることがあります。
ひっかき傷がひどい時で無意識にひっかいてしまう場合は、赤ちゃん用のミトンをつけたり、
長めの袖の服を着せ袖で手を隠したりする工夫も必要です。
■ステロイド剤を塗る
皮膚の炎症がひどい時は、病院で症状にあったステロイド剤を処方してもらい
塗ります。即効性があり症状を落ち着かせることができ、確実にかゆみが減ります。
■かゆみ止めの薬を飲む
アトピー性皮膚炎に効果があるのは抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬です。
これらの薬はかゆみをなくすことはできませんが、抑える効果があります。
赤ちゃんは機嫌が悪い時もひっかく
赤ちゃんも成長してくると、かゆいことがきっかけだったとしても、
時にはひっかくこと自体が目的となって止まらなくなってしまうことがあります。
また感情の発達とともに、かゆみ以外のことが原因となることもあります。
赤ちゃんがどんな時にひっかくかについて以下のような調査結果があります。
■お風呂や着替えで裸になった時
■寝ている時
■気分が不安定な時や機嫌が悪い時
逆にひっかかない時は
■抱っこをされてい時や遊んでいる時
この調査結果から、ひっかくのは心理的な要因もあることがわかります。ひっかく時はお母さんに甘えたい時や、自分に関心を引き付けない時も多いのです。
ひっかくことをやめさせたい時には、口で説得するよりも
赤ちゃんの気持ちを理解してあげることが大切です。
そして、相手をしてあげたり一緒に遊んだりしてあげることが
必要な場合があるのです。
抱っこをしてあげたり、一緒に遊んで上手に気分転換をしてあげてください。
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