赤ちゃんのしもやけ症状と原因|予防と対処法は?

皆さんは最近、しもやけになったことがあるでしょうか?

赤ちゃんのしもやけの足

子供の頃には、凍りつくような冷たい冬に、足の指などできた「しもやけ」が赤く腫れて、痒くて痒くてしょうがなかった記憶がありますが、大人になった今は、エアコンや床暖房などの暖房器具や住環境も整っていることもあり、しもやけになった経験はあまりありません。

実際のところ、しもやけという症状は減ってきているといいます。住環境ばかりではなく、食生活も関係しているといわれ、食事の栄養状態がよくなったことも影響しているのでしょう。

しかしその一方で、しもやけになる赤ちゃんは多くいます。
それには大人がしもやけに対する意識が薄れたことも少なからず関係があるのかもしれません。

赤ちゃんは大人より寒暖の変化にとても敏感であるため、
しもやけの症状をおこしやすいということを知っておく必要があります。
そこで赤ちゃんのしもやけについて考えてみたいと思います。

しもやけってどんなもの?

しもやけは専門用語では凍瘡(とうそう)といいます。
冬の寒い時期になる低温障害といえる症状ですが、同じ低温障害でも凍傷とは違います。

凍傷は0℃以下の温度に一定時間さらされた時には誰でも起こる症状です。
よく冬山で遭難した時に一見火傷でもしたかのように見える症状になります。
凍傷は冬山のような体の一部が凍ってしまう程の寒冷の中で起こり、
時には組織が凍結することや、組織が破壊されることさえあります。
そのため見た目は患部が白くなったり、腫れて水ぶくれになったり、
さらに進むと黒く変色したりします。

一方、しもやけである凍瘡は、0℃以下ではなく、5℃から10℃程度の低温でもおこります。
見た目は凍傷と違い患部が赤色や赤紫色に腫れ、なりやすいのは手足の指先や耳たぶや頬など
体の敏感な部分であるため、ジンジン、ムズムズと痛痒いのが特徴です。

童謡の「たき火」の中では、「しもやけおててがもうかゆい」と歌われていますが、
その歌のとおり、たき火にあたった時やお風呂で体が温まった時などの血の循環が良くなった時には、
たまらないくらい痒みが強くなるのもしもやけの特徴です。

このしもやけですが、大人よりも赤ちゃんから小学生の子供、男性よりも女性に多いようです。
また、しもやけの発症には体質的なことも関係があるようです。

赤ちゃんがしもやけにりやすい原因

しもやけというのは、寒さのために縮んだ動脈が暖かいところにきても広がらず、
静脈がうっ血するためにできるものです。
そのため血液の循環が悪くなりやすい体質の人は、比較的しもやけになりやすい傾向があります。

これは赤ちゃんのしもやけにも、同様のことが言えます。
寒さと暖かさの差が激しい時に、血行が悪くなって起こるのです。
しかし赤ちゃんには寒い思いをさせたくないと、部屋の温度に気を使っている人も多いでしょう。
ですが、赤ちゃんのしもやけは起こります。実はこの原因は汗にあるのです。
赤ちゃんというのは、新陳代謝が活発で小さな体で大量の汗をかきます。
汗というのは、上がりすぎた体温を下げる働きを持っています。

そのため何度も大量の汗をかくことによって、その都度手足の末端が冷えていき、
血行が悪くなってしまうのです。

また、しもやけは湿度が高いとなりやすいという特徴もあります。
そのため汗によって湿度の高くなった部分が皮膚に触れることが多くなる赤ちゃんは、しもやけになりやすいのです。

このように赤ちゃんがしもやけになりなすいのは、新陳代謝が活発であることに関係しているといえます。

赤ちゃんのしもやけ予防と対処方法

赤ちゃんの足のケア

赤ちゃんがしもやけになってしまった場合には、まずは血行を良くしてあげるのが一番のポイントとなります。やり方は簡単で、温水と冷水に患部を交互に入れてあげると良いのです。この方法は、しもやけ予防にも効果がありますので、なっていなくても普段から予防対策の一つとして行っておくと良いでしょう。また、小まめに汗拭き取ってあげることも大切です。

ただしここで注意しておきたいのは、乾燥させすぎないということです。たしかに湿った状態ですと、しもやけになりやすいですし、なった場合には悪化させてしまいます。
しかし乾燥のし過ぎは、逆効果となることも少なくありません。
ですので汗を拭いた後には、保湿クリームなどでケアしてあげると良いでしょう。

また赤ちゃんというのは、手よりも足の方が悪化しやすい傾向にあります。
手の方がよく汗をかくため、足は見過ごされがちになってしまうのです。
ケアするときには、意識的に足に注目するようにした方が安心です。

普段から赤ちゃんを裸足で過ごさせるといったこともしもやけ予防には効果がありますが、
外出の時にはしっかりと靴下を履かせてあげましょう。
また手足の他に、耳などもしもやけになりやすい部分ですので、
耳までしっかりと覆える帽子を被らせてあげるのも予防となります。

しもやけは、寒い時期はもちろんのこと、季節の変わり目などの温度差がある時に発症しやすいため、
赤ちゃんがいる生活環境に十分注意してあげてください。

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