アレルギー性の疾患が増えている
近年では、室内のアレルゲンが原因となって、気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などになってしまう人がたいへん多くなっています。
人間の体のしくみとしては体に異物が侵入すると、それを取り除こうとする抗体がつくられ免疫となります。本来は、免疫は人の体には有効に働くものなのですが、この免疫が敏感に反応してしまうことがあります。
これがアレルギー性疾患で、鼻炎やぜんそくという症状で現れます。
アトピー体質は本来遺伝的なものといわれていますが、
この体質の人のすべてがアレルギーを起こすわけではありません。
アレルギーの原因になるものをアレルゲンと呼び、体質にある免疫が過敏に反応しあい、
体調が悪くなった時などに発症してしまうのです。
アレルギーの要因となるものには様々なものがあり、原因をつきとめるには時間を要します。
遺伝の要因だけではなく、室内の環境を疑ってみるのも原因究明の早道になります。
ダニの温床となりやすい現代の高気密住宅
現代の住宅は気密性が高いため、それがかえってダニの温床となります。
気密性が高ければ湿気が室内にこもり、結露を引き起こす可能性が高くなります。
結露は室内にカビを発生させる原因となり、そのカビがダニの餌という悪い連鎖を引き起こします。
ダニは乾燥に弱いため、カビと似たような環境を好みます。
家の中で誰も使っていない空部屋というのもダニの天国です。
普段は使わないものを収納する部屋ほど扉の開け閉めが無いため空気がよどみます。
それが原因でさらにダニが繁殖しやすい環境になるのです。
使っていない物置や空き部屋の換気には配慮が必要です。
花粉やペットの毛、ダニのフンや死骸も原因となる
ハウスダストの原因はホコリや塵、花粉をはじめ、ダニやノミのフンや死骸も原因となります。
ダニ自体よりもフンや死骸を吸い込む方がアレルギー症状が出る危険性が高いともいわれます。
他にも住宅内のアレルゲンとして、カビの胞子やペットの排泄物や毛などがあります。
中でもペットを飼っている人が注意したいのは、ペットの毛や皮膚、排泄物といった
ペット自体から発生するものばかりではなく、そのペットに寄生するダニや散歩で付着してきた
ゴミや菌なども室内にばらまかれ、アレルギーの原因になります。
家の中にアレルギーの原因となるものを残さない
ハウスダストの対策で一番効果があるのは、室内のアレルゲンを減らすことです。
普段からできることは、とにかく家の中のハウスダストの掃除をすることです。
ダニが発生しやすい布団や、畳などの湿気もできるだけ敷くなくするように心がけることが大切です。
ダニは湿度を60%以下にすることで死滅するので、よく晴れた日に布団を干すのは効果があります。
布団を取り込む時はダニの死骸が残っているのでよく払ってから取り込む必要があります。
また窓を開けてよく部屋の換気をすることが大切で、時には家具と隙間をあけて、
風通しをよくしましょう。
掃除機も頻繁にかけることが必要で、畳一畳分について、30秒~1分はかけるぐらいが適当です。
最近の掃除機は吸い取ったホコリを排気口からばら撒かないものが多いですが、
古い機種の掃除機だとせっかく吸引したハウスダストを排気口からばら撒いてしまう
ことにもなる場合があるので注意が必要です。
畳の上に、カーペットを敷くのはダニの温床になるので避けたいものです。
定期的にダニを絡めとる効果のある除去剤で退治することがとても効果てきです。
自分自身のアレルゲンの正体を突き止めよう
アレルギーの症状を感じた時は、まず実際に何がアレルギー反応を起こす
原因になっているかを突き止める必要があります。
もしアレルギーが発症した時は、すみやかに病院でパッチテストを受けて
自分が過敏に反応していまう物質の正体を突き止めることが大切です。
原因さえわかれば、それを生活の中からできるだけ取り除くという
アレルギーに対する本質的な対策が練れます。
現在では、アレルギー性鼻炎の人の7、8割、アレルギー性結膜炎の人が8割、
気管支ぜんそくの人の7割がハウスダストが原因であるともいわれています。
原因がハウスダストであることが特定できれば、ダニの繁殖を食い止めるための
室内清掃、結露やカビの発生を防ぐための換気のほか、
空気清浄器を導入したりして徹底的にハウスダストを取り除く対策をしましょう。
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