人と地球の環境を守る安心な住まいづくり

住まいの安心や安全は、自分だけがよければそれでいいというような
自己中心的な意識では守ることはできません。他人への思いやりが必要なのです。

現在、学校教育においても環境学習や環境教育は大きなテーマとして扱われています。
私たちの生活環境を守り改善していくことが、地球環境を守るという大きな視点での住まいづくりを考えていきたいと思います。

地球環境の生活環境の因果関係とは

地球環境

一見すると、安心、安全な住まいと、地域や地球環境保護とは結びつかないように感じますが、
その因果関係は思わぬところで関係しています。

たとえば一番わかりやすい例がフロンガスで、
冷蔵庫や自動車のエアコンの冷媒として使用されるフロンは、
住宅の床や壁、屋根、隙間充填に使われる断熱材の発泡剤として使用されています。

断熱在の製造時や使用時にもフロンが大量に大気中に散され、
オゾン層を破壊してしまう原因となるのです。
オゾン層が破壊されれば、地球に住む人々の健康に影響を及ぼすことになります。

そのため、最近では代替フロンというものが使用されようになってきました。
しかし代替えフロンはオゾン層には影響がないものの、地球温暖化を加速する原因となり、
その影響はなんと炭酸ガスの1000倍もあるといわれているのです。

地球温暖化は海の水面の上昇や、気候に変動を与え異常気象の原因となります。
結局のところ地球に住む人々の安全を脅かすこととなります。

生活の安全を損なう有害物質

ダイオキシン

また、発がん性として有名となったアスベストですが、
その影響の大きさから、耐火材として建物に使用されることは禁止されました。

しかしセメントに混ぜて屋根瓦、外壁材などの建材として使用されている場合があります。また、アスベストが大問題になる以前に建物に使用され、除去されていないこともあります。
それらの建材の年月を経て経年劣化、風化してくるとアスベストが飛散し、その住宅に住む人や、周辺の住人の安全を損なうことが考えられます。

そしてダイオキシンの問題はさらに深刻です。
燃やすと猛毒であるダイオキシンが発生する塩化ビニールは、
住宅の内装、雨どい、窓のサッシ、排水管、電線の被覆、
ビニールクロスなどいたるところに使われています。

それらのものが廃棄され、焼却されると発生するダイキシンはガンや、
生殖機能への影響、子宮内膜症、ホルモン分泌障害など様々な症状を引き起こすことが
確認されており、ダイオキシン問題は各地で抱える深刻な問題となっています。

安心で安全な建材とは

平均的な木造の家を解体した場合、約40トンもの廃棄物が出るといわれています。
新築の場合でも建材の廃棄物は10トン発生し、建て替えの場合だと50トンも廃棄物が
出るのだそうです。
これは4人家族の場合の生活ごみの34年分が一度に出る計算となります。

リサイクル

近年の日本の住宅の平均寿命は約20年程度なので、廃棄物の半分はリサイクルされているとはいえ、かなり大量なゴミの量となります。

そして問題なのは、廃棄物の中に含まれている有害物質で、焼却すると有毒なガスを出すものも多いことです。

安全な住宅のためには、製造、施工、居住、そして廃棄まで考えた各段階で安全な建材を使用することが大切になります。それが、人間の安心で安全な生活と、地域や地球の環境を守ることになるわけです。

そのような理想的な安心で安全な建材は下記のようなものと考えられます。


■天然素材のように、土に戻り、リサイクルが可能なもの
■リサイクルされた素材で作られたもの
■石油などの枯渇資源ではなく、再生可能な資源から作られたもの
■木材のように自然となじむもの

以上のような条件を満たす、建材を使った建物が理想であり、
住宅の安心と安全を考えた場合、一番大切なテーマとなることだと思います。

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