エコリフォームの心得10カ条

今まで、体の健康を考えてリフォームを考えるということは少なかったのではないでしょうか。

これは、主に建築業者側にそのような発想がなかった点と、
建材メーカーにもエコ素材を扱うところが少なかった点に起因します。
また顧客側でもエコ素材に関心がなかったこともあります。

エコリフォームの必要性

リフォームは新築とは異なり、人が生活したまま工事を行うことが多いため、
建材に有害な物質が使われている場合、住んでいる人の健康に悪い影響を
与えてしまうことは怖いところです。

昨今のリフォームブームの中でも、内装や外装のデザイン上の綺麗さや、
生活上のいかに使いやすいかという利便性は求めても、健康に安全な建材を
使うことに大きな関心がなく求めていなかったところがあります。

そのような状況の中で実際に新築やリフォームをきっかけにて、
健康を害する人が出てきてシックハウスという問題が表面化し、
国による有害物質を規制するエコ基準が設けられました。

これが平成15年に導入された建築基準法によるシックハウス対策規制です。

しかし、法で規制されたとしても安心はできません。
有害な建材により健康被害を受けるのは私たちです。建築業者に全てをまかせるだけではなく、
私たち一人ひとりが自衛手段としてエコ建材に関心を持ち、知識を身につけることが大切です。

エコリフォーム 10の心得ポイント

そこで、リフォームを考える上で大切な10の基本的なポイントをまとめてみました。
エコリフォームは、天然の自然な素材、安心な素材を使うということが基本となります。
自然な素材だからすべてが無害というわけではありませんが、
ほんとうに安心できるエコ素材をを自ら選ぶということはとても大切になります。

その1.床・壁・天井の面積が大きい箇所からエコ素材に変える

住宅の中で、一番大きな面積の箇所は床・壁・天井などです。
もしその部分に塩化ビニールのクロスが張られていたら、
まずその部分をはがしてエコ素材に変えることが大切です。

リフォーム

一度に全てを変えることは難しいくても、予算と相談しながら今年は壁、
次の年は天井というように、よく使用する部屋から優先順位をつけて、
順番に変えていけばいいのです。

壁を変えるだけで部屋の空気が違ってくるとこが実感でき、
もしすでにシックハウスの症状がでている場合なら、そこに原因があった場合、それだけで症状が治まることも考えられます。

壁を天然の木材や土壁、あるいは天然の壁紙に変えることで、
マイナスイオンが発生するということもあるため、ただ単にマイナス要因を
取り除くといった意味だけではなく、プラス要因になるのでおすすめです。

ただ注意したいのは、塩化ビニールのクロスを剥がした後、
その下の接着剤からホルムアルデヒドなどの有害物質が出てくるので、
お子様やアレルギー性の症状がある家族がいる場合は、
施工中は一時的に親族のところへ退避したり、旅行中に施工するなどの考慮も必要です。

その2.有害度の高い塗料や接着材は天然系に変える

塗料

ペンキやラッカーなどの油性塗料には、人間の中枢神経に影響のある
有機溶剤が含まれています。それよりも比較すると安全性の高い水性塗料を使用するか、天然の塗料を使用することが望ましいのです。

また仕上げにはニスよりも、蜜ロウなどの天然系のワックスを使うなど、
天然の自然素材の有害物質が含まれていない塗料や接着剤を使用することです。

その3.本物の畳に変える

タタミ

一般的に、大量生産された畳は有害な物質を多く含んでいます。
普通に流通している畳は、これらの化学畳といわれるもので、本物の畳ではありません。
ここでいう本物の畳とは、町の畳屋さんでつくられる国産わら100%の畳のことです。

本物の畳は100年も使い続けることができるともいわれています。
畳は日本文化の象徴である部分もあります。
本物の畳を使うことで、よりよい日本文化を継承することにもつながります。

その4.家具類を本物志向のものに変える

家具

エコリフォームを進めていくと、家具にも気をつかう必要が出てきます。家具には揮発性有機化合物の基準がないため、建材ほど規制が厳しくありません。そのため、多くの家具が塩化ビニール系の材質や合板を使用しているため、たくさんのホルムアルデヒドが発生しているのです。

値段が安く、大量生産などコストを抑えた家具は、住宅の建材では使うことが
禁止されているような合板が使われています。
また、高級家具においても合板は使用されていることがあるので注意が必要です。

普段から家具を見る目を養い、すぐに買い替えることはできなくても、
次に購入する時には、ぜひ天然素材で作られた安全な家具を選びたいものです。

その5.カーテンやじゅうたんを天然素材にする

ある意味で一番手軽で簡単にできるエコリフォームとなりますが、
カーテンやじゅうたんを変えたり、床にコルクマットを敷くなど部屋の
模様替えを兼ねて天然素材にすることをおすすめします。

カーテン

天然素材のカーテンとしては、麻のリネンカーテンや、
木綿のコットンカーテンなど、値段も安く、デザインもおしゃれなものが
数多くあります。

カーテンを変えたり、床にコルクマットを敷くだけで部屋の雰囲気も
ガラッと変わるなど、インテリアとしての効果も大きいですが、
部屋の空気も変わってきます。アレルギー性鼻炎、ぜんそくなど
アレルギー性の症状がある方は早めに変えてみることをおすすめします。

その6.家に愛情を持って育てていく

愛情

エコリフォームのきっかけそのものは、健康のためとシンプルなものだとしても、実際にリフォームをしてみると、その価値がよくわかってきます。

車の好きな人は自分の車を子供やペットのごとくこよなく愛し磨き上げるように、家も同様に愛情を持って磨いていけば、期待以上の効果をもたらしてくれます。

エコリフォームを進めていくことは、健康によいことはもちろんですが、
財産である家の寿命を伸ばすことにもなり、マクロ的には地球の
環境を守ることにもつながっていくのです。

その7.住宅としての価値を高める

何年か後には、もっと中古住宅というものが価値を持つようになってきます。
エコ対策として本格的にエコリフォームを施した住宅は、その価値が認められるはずです。

そのためには、すこしずつでも手を入れて住宅の価値を高めることが大切です。
一戸建てでもマンションでも、天然素材を使った住宅と、そうでない住宅では、
住んだ時に歴然とした差がでます。
それは健康価値や環境価値の差ともいえるのです。

その8.五感を使ってエコ素材を見極める

現在は多くの天然のエコ建材や素材が販売されています。
しかしすべてのものが自分に合うとはかぎりません。

実際に実物を自分の目で見て、触れてみてエコ素材を見極めることが大切です。
天然の素材だとしても、自分の体質や感性にあわないものもあるため、
ショールームに足を運んだり、時には見本を送ってもらたりして確認することが必要です。

普段から本物を見極めることを意識していると、簡単に偽物を見抜くことが
できるようになってきます。

その9.専門家に相談したり情報収集をする

まず、一番にエコリフォームに詳しい専門家に相談してみることをおすすめします。
自分に知識があまりないうちは、どんなエコ素材がいいのかなかなか判断がつかないものです。
また情報収集のために専門的なエコリフォームについての書籍を読むこともおすすめです。

その10.信頼できるリフォーム業者をパートナーにする

パートナー

リフォームをする段階で一番重要になるのが、信頼できるリフォーム業者を選択することにあります。
これは実際に数多くのエコハウス施工の実績がある業者ということになります。実績とその世間の評価が信頼につながります。

リフォームを段階的に進めていくこともあると思います。
その際に大切なことは、信頼して継続して依頼できるパートナーとしての
リフォーム業者となるわけです。
その信頼関係は自分で簡単なエコリフォームをする場合にもアドバイザーと
なってくれるはずです。

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