犬の皮膚病の予防と早期発見のために

犬の皮膚はとてもデリケートで、皮膚病は一度かかると慢性化しやすく
治りにくいのが特徴です。そして動物病院にかかる犬のうち最も多いの症状が
皮膚病です。

いろいろな症状が出て辛いのは犬だけではなく、見ている飼い主も辛いものです。
できるだけ早めの発見をすることが症状を軽くし早期に治すことにつながります。

犬の症状から判断できることも多いので注意深く観察して、皮膚病の悪化を
防ぎましょう。

早期発見と予防のコツ

犬の皮膚病の早期発見のためには、抜け毛の量を意識してチェックし、
特定の箇所だけが脱毛していたら要注意です。

犬の皮膚病の早期発見

また、犬の皮膚は毛をかき分けて見なければわかりません、そのため皮膚病ははっきりとした症状が現れないと気がつかないことが多いものです。異常がなくても年に数回は健康診断を受けることも早期発見につながります。

予防をするためには、人間の肌と同様に犬の肌の状態によく注意する必要があります。清潔にすることはいいことですがシャンプーの回数に気をつけてください。

月に何度も洗うと皮膚のバリア機能が低下するため、保湿タイプのシャンプーを使用し、肌を清潔にするとともに保湿をしっかりしてあげてください。
シャンプー後にはしっかりとドライすることが大切です。

また、高温多湿の環境は犬は毛におおわれているため蒸れたりかぶれたりして
皮膚病の原因となります。部屋の温度や湿度に気をつけてください。

部分的に肌が赤くなる

犬の肌の色はうすいピンク色であったり、グレーっぽかったりと犬によって違いが
あるため、まず健康時の普段の犬の肌の色をよく観察しておく必要があります。
運動をした後などに一時的に血行がよくなって、皮膚全体がうすいピンク色から
赤くなる程度は問題はありません。

しかしお腹や背中、お尻やしっぽのつけ根など部分的に赤くなっている場合は
皮膚に炎症が起こっているサインと考え皮膚病を疑ってみる必要があります。

犬の皮膚病のなかでとても多いのがアレルギー性皮膚炎です。
そしてそのアレルギー性皮膚炎で多いのがノミアレルギーとアトピー性皮膚炎です。

背中からお尻、しっぽのつけ根にかけて赤いブツブツができていたら、
ノミアレルギーの可能性があります。
また、アトピー性皮膚炎はお腹や足のつけ根、耳や鼻、腋の下など、
薄いところが部分的に赤くなります。

赤みは比較的皮膚病の初期段階でみられる症状なので、発見したら早めに病院に
行くことが大切です。

フケが多く出たり皮膚がベタベタする

フケは新陳代謝によるものなので、健康な犬でも多少は出ますが、急に多量のフケが
でるようになったり、大きなフケがはがれ落ちるようになったら要注意です。
特にホワイト系やホワイトクリーム系の犬の場合は、フケに気がつかないことも多く、
普段から毛をかき分けてフケが出ていないか確認をする必要があります。

犬のアレルギー性皮膚炎

シャンプーを定期的にしていても、シャンプーが合わなかったり、シャンプー後のすすぎが不十分な時にもフケが増えることがあります。

外部寄生虫のツメダニが原因のツメダニ症や、ノミアレルギー性皮膚炎、カビの感染で起こる糸状菌感染症といった皮膚病や、ホルモンの異常の病気のクッシング症候群や、栄養失調でもフケの症状がでます。

ベタベタしたフケや黄色いフケが出る時は、脂漏症を疑ってみる必要があります。
脂漏症がひどくなると脂漏性皮膚炎になる可能性があるので注意が必要です。
肌や毛がベタついたり、毛をかき分けてみると脂性の黄色いフケの塊のようなものが、
うろこのように肌についていることもあります。

シャンプーが合わない場合は変えてみて様子をみてもいいですが、脂漏症が疑われる
場合は早めに病院で診察を受けてください。

皮膚がガサガサしたりと硬くなる

皮膚がガサガサしたり象の皮膚の様に硬く厚ぼったくなっている症状は、
角化症という皮膚病を疑う必要があります。

この角化症というのも犬の皮膚病の中ではとても多い病気です。
一般的にはアトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎などの他の皮膚病に伴って起きる場合が
ほとんどで、かゆみを伴う皮膚病が慢性化し掻きつづけることで悪化していきます。

また、角化症になってしまうと乾燥してかゆみを伴うため、さらに掻きつづけ
合併して起きている皮膚病もさらに悪化してしまうという悪循環に陥ってしまいます。

角化症はかゆみの原因となる根本的な要因を見つけてかゆみを止めることが重要です。
そのためには病院で診断をしてもらい必要な薬を使うなどの対処が大切です。

ストレス性の皮膚病

最近では皮膚の同じ箇所を繰り返し舐め続けることで皮膚炎になってしまう、
舐性(しせい)皮膚炎というものが増えています。
たいていは口が届きやすい前足の甲の部分に起こります。
また前足の上面の部分、太ももの裏や肘、足の甲といった部分に起こることもあります。

犬のストレス性の皮膚病

これは多くの場合、精神的なストレスが原因となる皮膚病です。いつも叱られてばかりいたり、散歩をさせない、いつも留守番ばかりさせているなどの犬にとって精神的な負担が続くとストレスとなり、同じところを舐めるという、同じ行動を何度も繰り返してしまうようになるのです。

引っ越しなど環境の変化が原因となることもあるので注意が必要です。

犬にとってストレスとなるような原因がないか生活パターンや環境を見直してあげることが大切です。

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