フローリングの上に布団を敷く場合の湿気とカビ対策

フローリングの上に直接布団を敷いて寝ていらっしゃる方は意外と多いと思います。

マンションに引っ越したところ和室が無いため、今までの生活習慣から布団を敷くという方や、
家族分のベッドを置くスペースが無い、単身赴任でベッドを置けない方、
小さいお子様と一緒に並んで寝るためや、夫婦間でちょっと訳ありで寝室を別にしている方、
その他にも、腰痛のためベッドで寝ることが辛いなど、その理由は様々でしょう。

フローリングの上に敷いた布団

ところが、フローリングに直接布団を敷いて寝ると困ったことがおこります。多くの方が朝起きて布団を上げた時に、布団を敷いた部分や、敷布団の裏が濡れていることに遭遇されると思います。ひどい場合は、びっしょりという表現が適当なぐらい濡れることもあります。

そのまま放っておくと、一週間もたたないうちに、場合によっては2~3日で、あっという間に布団にカビが生えてしまったりという事態になりかねません。

では一体原因はどこにあるのでしょうか?

なぜ布団の下に湿気やカビが?その原因は…

フローリングに布団を敷いた時の湿気やカビの発生原因は、敷布団の吸湿性の特徴と、
部屋の湿気と人の寝汗、敷布団とフローリングの温度差による結露などにあります。

敷布団の快適性の秘密は吸湿性にあり、いい敷布団ほど吸湿性に優れています。
特に木綿では化繊(ポリエステル綿)に比べて約20倍、ウール(羊毛)になると
約40倍もの吸湿性があるといわれています。

この吸湿性のよさから、梅雨の時期などの湿っ気が多い時期には、敷布団がジットリするのを
感じられることがあると思います。

また人は寝ている間に少ない人でも一晩にコップ1杯分(約200cc)程の汗をかきます。
この汗を敷布団はどんどん吸い取ります。いい布団がサラッとしていて心地いいのは
この吸湿性がいいからなのです。

そして、それらの吸い取った湿気はどんどん敷布団の下側に溜まっていきます。
そのほとんどが敷布団の下側に、つまり床の近くに溜まるのです。

の上に布団を敷いた場合は、畳自体もまた吸湿性がいい床材であるため放湿されていきます。
しかし、フローリングはそれに反して全く吸湿性が無いため、行き場のなくなった
敷布団の湿気は溜まったままになるのです。

もう一つは敷布団とフローリングの温度差による結露があります。
これは特に冬場に顕著にみられ、敷布団の下に溜まった湿気が、体温によって温められた
敷布団と冷えきったフローリングとの温度差によって、結露となって表れる現象です。
本サイトのページに、フローリングに結露が発生する原因について詳しく書いてありますので
そちらも参考にしてください。

そしてこちらのカビの原因と解決方法にありますとおり、湿気があるところに
カビがありです。そのままにしておくと、すぐにカビが生えてしまいます。

まず湿気を取り除くことが基本!

フローリングの上に布団を敷くと湿気やすいのは事実ですが、
そもそも布団というものは、ベッドや畳に敷いてもフローリングに敷いても、
毎日、湿気を取り除くことが同じく大切なのはいうまでもありません。

特に一人暮らしなどをしていると、布団を上げるのもおっくうになりがちですが、
敷きっぱなしの万年床というのは論外で、絶対に避けなければなりません。

湿気をとるには定期的に物干しやベランダなどで天日干しにするのが一番効果があります。
できれば天気のいい日に、週1~2回、2~3時間程度ぐらいは日に干したいものです。
この時、片面だけではなく両面を干すようにします。

現在多く普及している布団乾燥機を使用することは、もちろん効果がありますが、
敷布団の表面だけに意識がいって、裏面は意外と盲点となっているのではないでしょうか。
そこはやはり、意識して裏面を乾燥させる工夫が必要となります。

定期的な天日干しに加えて、毎日布団を上げた後に室内用布団干しを利用したり、
それがなければ、すぐにたたまず椅子に広げて掛けておくだけでもずいぶん違います。

また布団を収納する場所は押入れでしょうか?
押入れもまた湿気がこもりやすい場所となりやすいため、除湿シートを敷く、
下にすのこを置くなどの工夫をすることが大切です。

布団をフローリングに直接敷かない工夫を!

ここまで読まれたらお気づきかと思いますが、布団を直接フローリングに敷くのはNGです。
敷布団の下が湿気るのは、あたりまえのことなので何らかの工夫が必要なのです。

その工夫は大きく分けると次のようなものになります。

■すのこなどを置いて、直接布団が床に触れるのを避ける。
■布団の下の湿気を別なもので吸収させる。
■布団とフローリングの温度差を少なくする。

まず布団が床に触れるのを避けるために、フローリングにすのこを置いて、
床との間に空間を作り、その上に布団を敷くということが効果があります。
その他には、ホームセンターなどで売っている置き畳を使うのもいいでしょう。

次の布団の下の湿気を別なもので吸収させるという方法については
除湿シートを敷くと効果がありますが、このシートで吸収できる水分には限度があり、
結露がひどい場合には除湿シートでは追いつかないというケースもあります。
前述の置き畳も、普通の畳と同様に吸湿効果が期待できます。

布団とフローリングの温度差を少なくするという方法では、代表的なものには
アルミの断熱材がありますが、この方法はそれ単独ではあまり効果がなく、
その他の方法との併用が必要となります。

そこで布団の湿気対策として一石二鳥ならず、一石三鳥の効果のある
コルクマットについて紹介したいと思います。
コルクマットはフローリングの床冷えの原因と対策でも紹介いたしましたが、
当然のことながら、布団の下に敷いても大きな効果を発揮します。

その理由は、コルクマットの内部にある気泡が、すのこ同様に床との間に
空気の層を作ること、コルクが吸湿性に優れていること、断熱性に優れていることの
3点となります。まさに一石三鳥といえると思います。

フローリングに布団を敷くということは、就寝時の床からの冷えについても深刻な問題です。
その点コルクマットは優れた断熱性により、床からの冷えをシャットアウトし
自然の床暖房的な効果を発揮します。

また腰痛をお持ちの方で腰痛対策として、あえてフローリングに布団を敷いている
という方も多いと思います。その場合、気になるのもやはり冷えと床の硬さです。
コルクマットは適度な温かみと弾力性を持っており、腰痛でお悩みの方にもおすすめできる
対策方法です。

もしフローリングの上に布団を敷いた時の湿気とカビ問題にお悩みなら、
ぜひ一度コルクマットを敷いておやすみいただくことをおすすめします。

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