電子ピアノが人気の理由の一つに、音量を自由に調節できたり、
ヘッドホンが使用できるため、誰にも音を気兼ねせず、
弾けるということがあげられるでしょう。
そんな便利な電子ピアノですが、意外な盲点があります。確かにピアノそのものの音は、ヘッドホンを使用することにより消音できるのですが、ピアノの打鍵音やペダル音までは消音することができません。
実例としても、マンションでの騒音を考慮して電子ピアノにしたはずなのに、階下から打鍵音やペダル音がうるさいと苦情になったケースも多くあるようです。
特にマンションで使用する場合は、それらの音が床を通じて階下にも伝わるため、苦情になる前になんらかの騒音対策をした方がよさそうです。
電子ピアノの騒音の種類
電子ピアノの打鍵音の「カタカタ」「コツコツ」という音や、
ペダルの踏込音の「カコカコ」「ゴトンゴトン」という音は、
聞く立場からすると、それだけを聞くとメロディーも聞こえず、
そもそも何の音なのかわからない雑音を連続して聞かされるということは、
かなり不快と感じられるタイプの騒音になるのです。
本来ピアノはメロディーを奏でる楽器であったとしても、そのメロディー音がなければ、
ただの打楽器のようなものです。
そのため一般的な生活騒音ともまた違った不快感を感じる騒音となります。
ピアノの音には空気音といわれる音と、 固体音といわれる打鍵音などの振動音が
あります。
ピアノの打鍵音やペダル音は、その多くが振動音で構成され、
どちらかというと低い周波数の音で、響きやすく壁や床など建物を通じて
振動しやすいと同時に、伝わりやすい音だといえます。
順番でいうとピアノの接地面である床から伝わる振動が一番大きく、
次に壁から床、天井へ伝わる振動ということになります。
実際のところ、フローリングの上に直接、電子ピアノを置いていた場合、
これらの音はそばで聞くと響いてかなり大きな音に聞こえます。
これは音が床に伝わって振動していることを意味しています。
電子ピアノの具体的な騒音対策
ピアノの打鍵音やペダル音は振動タイプの騒音なので、振動を防げば改善できるいえます。
そのため、ピアノと壁や床の接地面に対策を施すことが有効な改善方法となります。
壁にぴったりとひっつけて設置をしていると、その部分から振動が伝わるため、
壁から離すということが有効で、具体的には5~10㎝ぐらい離すといいでしょう。
アップライトピアノの場合は、さらに背面に遮音材や吸音材を設置する場合がありますが、
電子ピアノの場合はそこまでは必要ないと思います。
次に床の対策になりますが、いずれにしても床に直置きは避けなければなりません。
そのためには電子ピアノと床の間に何かを敷くということになります。
電子ピアノ専用のマットも販売されているので利用されると多少効果があります。
ただし効果があるものは、そこそののお値段がするものが多いようです。
逆に低価格のもので、マットに厚みが無いものは効果があまりないので避けた方がいいでしょう。
低価格で防音の効果があるものにコルクマットがあります。
厚みも11mmとしっかりあり、コルクそのものが持つ防音、防振効果が高いため、
多くの方が使用されており階下への騒音防止に期待ができます。
コルクマットを敷くだけでも十分な効果がありますが、その上にカーペットを、
できることなら防音カーペットを同じ大きさにして重ねて敷くと、
見栄えもよくなり防音効果もさらに上がるのでおすすめです。
電子ピアノの騒音対策としては、これで大丈夫だと思います。
トラブルや苦情にならないために
騒音対策が終わったら、できれば階下の方に状況を確認してみることをおすすめします。
もしかすると、こちらとしては最善を尽くしたとしても、それでも防ぎきれない音が
階下に伝わっているかもしれません。
そうした場合、予めここまで努力して対策をしたということをお伝えして、理解を求めて
おくだけでもトラブルや苦情になることを避けることができます。
そしてなにより日頃からコミュニケーションをとっておくこが大切となるでしょう。
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