赤ちゃんの事故の多くが、本来、安心できるはずの家の中で起きています。
異物の誤飲や、ベランダや階段などの高所から転落や転倒は生命にかかわります。
一番大切なことは、赤ちゃんから目を離さないということが基本となります。
しかし、ほんの一瞬目を離したすきに事故が起こることも多く、
身の回りにある危険ポイントを考え、赤ちゃんの事故防止や安全対策を整えておくことが必要です。
場所別に危険ポイントをまとめてみましたので、赤ちゃんにとっての家の中の危険ゾーンを、今一度チェックしてみてください。
寝室
寝室で一番注意する必要があるのが窒息事故です。
赤ちゃんの事故死の第一位が窒息で、なんと84%もの件数となっています。
寝室では、敷き布団でうつ伏せになり窒息したり、寝返りをした時に顔が布団に埋まって
しまうといった危険があります。
窒息に関しては、赤ちゃんを柔らかい敷き布団に寝かせないことが大切になります。
また、掛け布団は顔にかからないように注意し、時々うつ伏せになって寝ていないか、
布団が顔におおい被さっていないか様子をみてあげましょう。
その他、ぬいぐるみやタオルなどを赤ちゃんの顔のそばに置かないということが
大切になります。
■ベビーベッド
ベビーベッドを使用している場合、柵から転落するということも
考えられます。まだ寝返りができない赤ちゃんでも、手足をばたつかせて
ベッドから転落するということもあるため、ベビーベッドの柵の上げ忘れは厳禁です。
少しでも目を離す時は、必ず柵を上げておくことが大事です。
リビング
リビングは赤ちゃんが過ごす時間の長い場所ですが、
家族が集まる場所でもあり、赤ちゃんが興味や好奇心をしめすものにあふれています。
電気コンセントや扇風機、ファンヒーターなどの危険な電気製品に好奇心から
触ってしまう事故が起こりやすい場所です。
また、タバコや薬類、小さなおもちゃなどの誤飲も多発しています。
■床の上
赤ちゃんはなんでも口に入れてみたくなります。口に入る大きさのものなら
どんなものでも誤飲の原因となるため、こまめに掃除や整理整頓をしておきます。
■机の上
タバコや薬類などの危険なものは、手が届かない場所に置くことが大事です。
特にタバコの灰皿は置かないようにしましょう。
ジュースの空き缶などを灰皿の代わりに使うのも誤飲の可能性が高いので
厳禁です。
また、机の上にお茶やコーヒーなどの熱い飲み物を置いたままにするのは危険です。
こぼしてやけどの原因となります。
■テーブルの角
赤ちゃんは、まだ危険ということが認識できないため、頭をどこにでもぶつけます。
とくに柱やテーブル、家具の角は鋭角で危険です。コーナーガードやスポンジのようなもので代用して
カバーしておくと安心です。頭をぶつけるくらい…と思う油断が大きな事故を招きます。
■コンセント、電気製品
電気コンセントや扇風機、ファンヒーターなどの危険な電気製品は、触れないように、
それぞれ専用のガード類でカバーするなどの工夫をし安全対策を施します。
電気コードも遊んでいるうちに首にからんで窒息するといった事故もあります。
可能な限り見えないように整理するか、束ねたりする工夫が必要です。
赤ちゃんはコンセントに爪楊枝、ヘアピンなどの細いものをさしこんだりと
大人なら考えられないようなことするので油断は禁物です。
■キャビネット、家具
開けたり閉めたりして遊んでいるうちに指を挟んで大けがという事故が多い場所です。
キャビネットロックや扉ストッパーなどの安全グッズをつけると安心です。
階段
一人で移動ができるようになると、階段からの転落に注意してください。
赤ちゃんにとって階段を上がれるようになることは嬉しくてしょうがなく、
階段を見つけると目を離したすきに一人で上がろうとします。
しかし一人での上がり下りはまだ非常に危険です。
ベビーゲートをつけたり階段に近づくことを防ぐ工夫をします。
お風呂場、洗面所
一才の頃からは水の事故も増えてきます。
お母さんが目を離したすきに浴槽に落ちて溺れてしまう事故が多くあります。
また、シャワーをいたずらして熱湯を浴びてやけどしたり、濡れた床で転倒したりということも
考えられます。
また、洗濯機の中に落ちて溺れるという事故の例もあります。
■お風呂の浴槽
お母さんがちょっと目を離したすきに浴槽に落ちて溺れる事故が多く発生しています。
赤ちゃんをお風呂に入れていて、電話が鳴ったり、お風呂の外に物を取りにいったり、
事故が起こるのはほんとうに、目を離した一瞬のことなのです。
入浴中は赤ちゃんから目を離さないことが大切です。
また、浴槽に残り湯をためていると転落して溺れるということもあります。
ふたをしていても、上に乗ってふたごと落ちたという例もあります。
浴槽に水をいれたままにしないことが大切です。
■浴室
お風呂の床がタイルの場合はよくすべります。
タイルの上に滑り止めのマットを敷くと滑りにくくなります。
また、シャワーなどのいたずらなどもできないように、
可能であれば、お風呂場に入れないように鍵をかけるようにできれば安心です。
■シャンプー、石鹸
浴室内の収納棚は座ったままでが届くように低いところにあることが多いため、
赤ちゃんにも手が届いて、置いてあるシャンプーや石鹸を誤飲するという事故が起こります。
誤飲の可能性があるものはまとめてカゴに入れ、高いところに置くという工夫が必要です。
■洗濯機
まれなことですが、洗濯機の中に頭から落ちて溺れるという事故例もあります。
洗濯機のそばには、洗濯カゴなど踏み台になるようなものを置かないことです。
また、最近の洗濯機はチャイルドロック機能がついているものがあるので活用します。
■洗面台の下
洗面台の下の収納に、洗剤や漂白剤、カビ取り剤などを置いている家庭は多いものです。
いずれも赤ちゃんが誤飲すると危険なものです。
扉のついている収納であればロックできるようにし、
そうでなければ、まとめて手が届かない高所に置くようにします。
台所
台所は、家の中で一番危険が多い場所です。
包丁などの刃物による切り傷、その他、電気ポット、熱い鍋や料理、炊飯器などの
やけどを起こす原因が数多くあります。
台所に入れないようにベビーゲートをつけることができれば安心です。
お母さんと赤ちゃんが二人きりで、台所にいれざるを得ない場合は、
とにかくできるかぎり目を離さないことが大切です。
■テーブルの上
テーブルクロスを引っ張り、上に置いてあるものが落ちてケガをしたり、
熱いものがかかりやけどをする原因となります。テーブルクロスは敷かないか
四隅をしっかりと固定しておく必要があります。
赤ちゃんでも成長してくるとイスに上がれるので、
テーブルの上には危ないものを置いておかないことが大切です。
■ポット、炊飯器
ポットや炊飯器の吹き出し口の水蒸気でやけどをする例が多くあります。
赤ちゃんにとって湯気が熱いということはわからず、面白がって手をかざします。
また、コードを引っ張ってポットが倒れ、熱湯でやけどをすることも考えられます。
手が届かないところで使用しましょう。
■シンク下
キッチンのシンク下に包丁を収納している家庭は多いと思います。
刃先にふれてケガをするという事故が多く発生しています。
包丁の収納といえばシンク下が定番ですが、赤ちゃんがいる時だけ
一時的に置き場所を手が届かないところにしておきましょう。
ベランダ、バルコニー
最も転落事故が怖い場所です。
外を見ようとして身を乗り出し転落をする危険があります。
また、サッシで手や指を挟んでケガをするという事故も多く発生しています。
一人でベランダに出られないようにベビーゲートやロックの工夫ができると安心です。
ベランダの柵に赤ちゃんがすり抜けてしまう隙間がないかチェックをしておきます。
また、柵の近くに踏み台になるようなものを絶対に置かないことが大事です。
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